研究体制
以下の3つのコアグループと臨床各科の緊密な連携により、次世代システムコホート研究を目指します。本研究センターには、山口大学の5学部23講座が参加しています。
(1)多階層解析グループ (医・獣医学部6講座)
各科の対象疾患に応じて、遺伝子から個体まで多階層における分子群のダイナミクスの解析系を確立します。そのために、
①シングルセル解析:1細胞レベルでダイナミックに変化する多数のパラメータ(蛋白質やmRNAなど)を同定します
②同定した100のパラメータを、1細胞で個人の時間経過に応じて解析ができる画期的な装置Mass Cytometry(MC)を用いて解析します。
(2) 多階層システム解析グループ (理・工学・国際総合科学部 4講座)
(1)で得られる多階層のビッグデータの解析に、生理機能に関する “既存の知識”の集約である数理モデルだけでなく、ビッグデータに埋もれた“未知の構造”を顕在化させる機械学習を併用することで、ヒトの認知を越えた新しい疾患の定義、予防・治療法、予後予測などの知見を得ます。
(3) システムコホート研究グループ (医学部1講座、山口県病院ネットワーク)
(1),(2)の解析を多集団で行うため、低侵襲な血液採取などによるリッキッドバイオプシー解析系を樹立すると共に、次世代型コホートスタディを設計します。
臨床研究グループ (医学、獣医学部 12講座)
上記の3つのコアグループと連携して臨床各科に蓄積されたヒト疾患に関する知見・病理組織・動物モデルについて、個別化医療実施に向けた解析を進めます。